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2019年06月18日 ベトナムにおける脳卒中/脳神経外科医療の現状を視察
2019年6月に当科有村医師がベトナムの脳卒中/脳神経外科医療の現状を視察してまいりましたので、有村医師よりそのご報告をさせて頂きます。

ベトナム入国:Bachmai hospital訪問

ベトナム入国後、初日はハノイ市のBachmai hospitalを訪問しました。気温は38度で湿度は非常に高く、日本から来ると息苦しささえ感じられました。Bachmai hospitalは約3000床の病院で、脳卒中センターは年間150例のtPA静注療法および300例の血栓回収療法を行っており非常に活発な診療をされていました。レベルの高い設備が備えられておりましたが、救急外来では患者がごった返し、市内の道路も常に渋滞しており救急車による迅速な反応は不可能であるため、病院前のケアの整備などもベトナムの重要な課題なのでしょう。
続いて同病院の脳神経外科を訪問しました。脳神経外科は10名の脳神経外科医(術者は7名)で構成され、その人数で1日10例程度の手術数をこなしていました。手術室を訪問すると、必要なものはほとんどが揃っており、日本と大差ない設備でした。



2日目:AM :Bachmai2 Hospital訪問

2日目はハノイから車で1時間ほど南のPhu Ly cityにあるBachmai 2 hospitalを訪問しました。こちらは建設途上の病院であり、現在のところは外来患者のみの診療でした。
この病院には訪問時には脳卒中センターはなく、消化器内科・呼吸器内科・神経内科・循環器内科などを視察しました。
ベトナムでは現在のところハノイやホーチミンなどの都市部以外の農村地帯では十分な脳卒中医療を受けられないようでしたが、今後このような地域中核病院が整備されていくであろうと思われます。


2日目:PM  :108 military central hospital訪問

最後にハノイ市の108 military central hospitalの脳神経外科を訪問しました。約2000床の病院で、前日のBachmai hospitalと同様にベトナムの中心となる病院の1つです。臨床研究や基礎研究などにも力を入れているようでした。脳卒中のベッド数は60床ほどで、年間150例の血栓回収療法を行っており、症例数としては日本のtop centerと同等の規模です。Directorをはじめとした先方のスタッフとお互いの施設・診療の現状について議論しました。


今回のベトナムで訪問した2つの大きな脳卒中センターは、2施設とも規模が大きく、症例数に関しては日本の病院をしのいでいました。また設備や治療法なども整備されており、例えば日本とベトナムをつないだテレビ会議でも質の高い議論が期待できると思われました。今後お互いの国の長所を生かしたベトナムとの臨床共同研究や、基礎研究の情報交換、人事交流なども視野に入れていこうと思います。       

九州大学大学院医学研究院 脳神経外科学   有村 公一


 

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